駒ヶ根市郷土館は、県内にも数少ない大正期の洋風建築で駒ヶ根市役所の旧庁舎です。昭和46年秋に庁舎新築に伴い、庁舎の代表的な部分(延面積410.113m²)を現在地に移築し、郷土館として保存するとともに民俗文化財等を陳列しています。
旧庁舎は大正11年10月に、旧赤穂村役場として、当市出身、伊藤文四郎工学博士の設計により建築されました。開拓期の米国で発達した近世コロニアル様式を取り入れ、内部の装飾に近世ルネッサンス式を加味し、当時の役場としては斬新的で豪華なものでした。工費は5.4万円位で、当時の村の総予算が19万円余でしたから、かなりの大工事となりました。